加熱式タバコglo(グロー)のニコチン量・タール量は何ミリなのか、他の加熱式タバコとどれぐらい違いがあるのかが気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うとグローはIQOS(アイコス)よりもタール量が多いことが分かりました。どの加熱式タバコもタール量・ニコチン量はゼロではないため、吸い過ぎには注意が必要です。
この記事ではグローのタール量・ニコチン量の数値、アイコスやプルームエックスと比較した結果などもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
glo(グロー)に有害物質は何ミリ含まれる?ニコチン量とタール量を解説
glo(グロー)はBAT社から登場している加熱式タバコですが、ニコチン量・タール量が何ミリなのかが分からず不安になっている方も多いでしょう。
結論から言うと、BAT社は「グローのタール量はゼロ」と公表していますが、別の研究ではタールの発生が認められており、完全に無害なタバコとは言えないようです。
まずはグローに含まれるタール量・ニコチン量に関する詳細や、加熱式タバコのパッケージにタール量が記載されていない理由について解説します。
グローのニコチン量は加熱方式やタバコスティックで異なる
グローのニコチン量は、デバイスごとの加熱方式やタバコスティックによって異なります。
紙巻きタバコが銘柄によってタール量・ニコチン量に違いがあり、それによってタバコの強さや吸いごたえが大きく異なることは多くの方が実感していることでしょう。
加熱式タバコも銘柄でタール量・ニコチンが異なるほか、加熱温度によっても違いがあります。記事の後半では各デバイスを比較してご紹介していくので、こちらも参考にしてみてください。
グローは加熱式タバコなのでタール量はゼロ
グローはタバコ葉を燃焼させない加熱式タバコなので、タール量はゼロと宣伝されています。
しかし、BAT社が公表しているデータと国立保健医療科学院が研究・発表したデータではニコチン量・タール量が異なると分かりました。
したがって、グローの発がん性リスクもゼロではないことを意味しているため、「安全性の高いタバコ」という認識で吸い過ぎるのは避けた方が良いでしょう。
加熱式タバコにタールの表示がない理由
加熱式タバコは加熱時に発生したエアロゾル(水蒸気)を吸引する仕組みであり、タールとエアロゾルが混合するため正確なタール量を測定する方法が確立されていませんでした。
「WHOは煙の中で測定すべき分析物のリストから「タール」を削除、新しいリストは39のHPHCで構成されており、これが健康影響の観点から製品を比較する唯一の意味ある方法となっています。タバコの「タール」とHNB製品から発生するエアロゾル/蒸気の重さを比較することは、組成も毒性も全く異なる2つの混合物の重さを比較することになり、欺瞞と誤解を招くことになるのです。」出典:PMI SCIENCE
リトルシガーなども同様にタールの測定方法が確定していないことから表示義務がありませんでしたが、政府は「今後の表示義務について検討していく」と回答しています。
現時点でグローやアイコスなど加熱式タバコのタール量に関する表示義務はないものの、今後パッケージに明確な数値が記載されるようになる可能性も考えられるでしょう。
glo hyper+(グローハイパープラス)のニコチン量・タール量に関する研究をご紹介
glo(グロー)の販売元であるBAT社は「タールゼロ」と宣伝していましたが、実際にはタールが発生していることが様々な研究で指摘されています。
2022年に国立保健医療科学院がHCI法を用いて行った研究では、グローの数値がBAT社の公表しているデータと大きく異なっていることが判明しました。
ここからは国立保健医療科学院が発表したglo hyper+(グローハイパープラス)のタール量・ニコチン量の詳細について確認していきましょう。
国立保健医療科学院が発表したグローのニコチン量
国立保健医療科学院の研究で判明したグローハイパープラスのニコチン量は、下記の数値となっています。
グローのニコチン量 | 1.30mg~2.67mg |
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上記の研究において判明した紙巻きタバコのニコチン量は1.25mg~6.12mgなので、グローのニコチン量は低~中程度の紙巻きタバコに近い数値であることが分かります。
一般的な紙巻きタバコと比べ体の負担が少ないのは事実のようですが、依存性リスクがゼロという訳ではないため、禁煙目的の方は吸い過ぎに注意してください。
国立保健医療科学院が発表したグローのタール量
国立保健医療科学院の研究で判明したグローハイパープラスのタール量は、下記の数値となっています。
グローのタール量 | 15.2mg~24.2mg |
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上記の数値からも分かるように、BAT社の発表している「タールゼロ」という宣伝とは矛盾する結果が出ています。
したがって、紙巻きタバコと同様に肺がん・咽頭がん・口腔がんに罹患するリスクはグローにも存在していると言えるので、健康目的で乗り換える方は慎重に検討する必要があるでしょう。
glo(グロー)とIQOS(アイコス)のニコチン量とタール量を比較
日本国内においてglo(グロー)と並ぶ人気の加熱式タバコと聞いて、IQOS(アイコス)を思い浮かべる方も多いはずです。
特にこれから加熱式タバコに乗り換えようとしている方であれば、グローとアイコスのニコチン量・タール量を正確に知っておきたいところではないでしょうか。
続いては、国立保健医療科学院が発表したグローハイパープラスとアイコスのニコチン量・タール量をそれぞれ比較してお伝えします。
グローとアイコスのニコチン量が何ミリかを比較
国立保健医療科学院が発表しているグローとアイコスにおけるニコチン量は下記の通りです。
グローのニコチン量 | 1.30mg~2.67mg |
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アイコスのニコチン量 | 0.68mg~0.89mg |
こちらの数値からも分かるように、グローのニコチン量よりもアイコスのニコチン量の方が少なく、血管の収縮による酸欠や動脈硬化のリスクは低めであることが分かりました。
ただしアイコスもニコチンによる依存性のリスクはゼロではないため、紙巻きタバコから乗り換えたからといって完全に禁煙することは難しいでしょう。
グローとアイコスのタール量が何ミリかを比較
国立保健医療科学院の研究で判明しているグローとアイコスのタール量は下記の通りです。
グローのタール量 | 15.2mg~24.2mg |
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アイコスのタール量 | 9.2mg~13.7mg |
グローとアイコスを比較した結果、ニコチン量と同じくタール量に関してもグローが上回っていることが判明しました。
加熱式タバコはタールが出ないというイメージを持たれている方も多いですが、研究結果によりタールの発生が認められているため、健康のために乗り換え予定の方は慎重に検討してください。
グローとアイコスではアイコスの方がニコチン量・タール量が少ない
上記の研究結果から、グローとアイコスではアイコスの方がニコチン量・タール量が少ないため、健康リスクはグローの方が高いことが分かります。
基本的に加熱温度が高いタバコがニコチン量・タール量が高い傾向にありますが、アイコスの方が加熱温度が高いにも関わらずグローよりも数値が低いようです。
したがって、グローの方がわずかに依存性や発がん性リスクが高いため、段階的に禁煙を目指しているのであればアイコスのほうが向いていると言えるでしょう。
glo(グロー)とPloomX(プルームエックス)のニコチン量とタール量を比較
glo(グロー)とIQOS(アイコス)に並んで有名な加熱式タバコと言えば、JT(日本たばこ産業)から発売されているPloomX(プルームエックス)が挙げられるでしょう。
結論から言うと、グローとプルームエックスを比較した結果、グローの方がニコチン量・タール量が多いことが判明しました。
続いてはグローとプルームエックスのニコチン量とタール量を具体的に比較し、アイコスを含めた3つの加熱式タバコの選び方を解説します。
グローとプルームエックスのニコチン量が何ミリかを比較
国立保健医療科学院が発表しているグローとプルームエックスに含まれるニコチン量は、下記の数値となっています。
グローのニコチン量 | 1.30mg~2.67mg |
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プルームエックスのニコチン量 | 0.34mg~1.14mg |
グローとプルームエックスではプルームエックスの方がニコチン量が少ないのですが、プルームエックスとアイコスではプルームエックスの方がニコチン量の数値に幅があることも分かりました。
3種類の加熱式タバコのデバイスでニコチン量を比較した場合は、グローが最も依存性や動脈硬化などのリスクが高い加熱式デバイスと言えるでしょう。
グローとプルームエックスのタール量が何ミリかを比較
国立保健医療科学院の研究で明らかになったグローとプルームエックスのタール量は、下記の通りです。
グローのタール量 | 15.2mg~24.2mg |
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プルームエックスのタール量 | 5.64mg~12.7mg |
グローとプルームエックスのタール量は、ニコチン量と同様にグローの方が高いという結果となりました。また、アイコスとプルームエックスではアイコスの方がタール量が多い傾向にあります。
比較した結果、グロー・アイコス・プルームエックスの順にタール量が下がっているので、健康リスクを最小限に抑えたい方はプルームエックスが向いていると言えるでしょう。
グローとプルームエックスではプルームエックスの方がニコチン量・タール量が少ない
グローとプルームエックスを比較した結果、プルームエックスはニコチン量・タール量の両方がグローよりも少ないことが明らかになりました。
銘柄によって数値に開きはあるものの、プルームエックスが最も数値が低い傾向にあります。したがって、体への負担が少ないデバイスを求めている方にはプルームエックスがおすすめです。
最も数値の高いグローは言い換えると吸いごたえの強い銘柄なので、キック感やインパクト重視であればグローを、中間的な吸い心地を求める方にはアイコスが向いているでしょう。
glo(グロー)のデバイス別にニコチン量とタール量を比較
これまで解説してきたglo(グロー)のデータはglo hyper+(グローハイパープラス)の数値ですが、銘柄のタバコ葉の量や加熱温度でニコチン量・タール量は異なります。
グローはこれまでに複数のデバイスを販売しているため、自分が持っているグローの正確なニコチン量・タール量を知りたい方も多いのではないでしょうか。
ここからはグローのデバイス別にニコチン量・タール量を比較して解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
グローハイパーエックスツーのニコチン量・タール量は何ミリ?
タール量・ニコチン量が何ミリかを調査したデバイス1機種目は、グローハイパーエックスツーです。
グローハイパーエックスツーはグローハイパープラスと同じタバコスティックに対応しているため、先ほど解説したグローのタール量・ニコチン量と同程度であると推測されます。
エックスツーは「グローハイパー」と比べてブースト時の加熱温度が10℃上がっているので、より強い吸いごたえを求めている方に向いているデバイスと言えるでしょう。
加熱温度 | ・通常時:250℃ ・ブースト時:270℃ |
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加熱時間 | ・通常時:20秒 ・ブースト時:15秒 |
使用時間 | ・通常時:4分 ・ブースト時:3分 |
連続使用回数 | 約20回 |
専用スティック | ・ネオ ・ラッキーストライク ・クールエックスネオ ・ケント |
グローハイパープラスのニコチン量・タール量は何ミリ?
タール量・ニコチン量が何ミリかを調査したデバイス2機種目は、グローハイパープラスです。
先ほどご紹介した国立保健医療科学院の研究はグローハイパープラスを用いているため、ニコチン量・タール量に関しては解説した内容と同じということになります。
他の加熱式タバコと比べて健康リスクは高めですが、紙巻きタバコに引けを取らないキック感や満足感を存分に楽しみたい方はぜひ試してみてください。
加熱温度 | ・通常時:250℃ ・ブースト時:270℃ |
---|---|
加熱時間 | ・通常時:20秒 ・ブースト時:15秒 |
使用時間 | ・通常時:4分 ・ブースト時:3分 |
連続使用回数 | 約20回 |
専用スティック | ・ネオ ・ラッキーストライク ・クールエックスネオ ・ケント |
グロープロスリムのニコチン量・タール量は何ミリ?
タール量・ニコチン量が何ミリかを調査したデバイス3機種目は、グロープロスリムです。
グロープロスリムはグローハイパープラス・エックスツーよりも細いタバコスティックを使用するため、タール量・ニコチン量は同等か少し低い数値であると予想されます。
通常加熱は250℃でマイルドな吸い心地を楽しめますが、ブースト時の加熱温度は最大280℃と高めなので、気分で吸いごたえを変えたい方に向いているデバイスと言えるでしょう。
加熱温度 | ・通常時:240℃~250℃ ・ブースト時:260℃~280℃ |
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加熱時間 | ・通常時:20秒 ・ブースト時:10秒 |
使用時間 | ・通常時:4分 ・ブースト時:3分 |
連続使用回数 | 約16回 |
専用スティック | ・ネオ ・ケントネオスティック |
グロープロのニコチン量・タール量は何ミリ?
タール量・ニコチン量が何ミリかを調査したデバイス4機種目は、グロープロです。
グロープロ・グロープロスリムは同じタバコスティック銘柄に対応しているため、タール量・ニコチン量は両方のデバイスで同等であると考えられます。
ブースト時の吸いごたえの強さも同程度ですが、連続喫煙回数はグロープロの方が20本と多いため、外での喫煙回数を増やしたい方に向いているでしょう。
加熱温度 | ・通常時:250℃ ・ブースト時:280℃ |
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加熱時間 | ・通常時:20秒 ・ブースト時:10秒 |
使用時間 | ・通常時:4分 ・ブースト時:3分 |
連続使用回数 | 約20回 |
専用スティック | ・ネオ ・ケントネオスティック |
glo(グロー)のニコチン量・タール量に関するQ&A
ここまでglo(グロー)のニコチン量・タール量が何ミリなのか、各デバイスと比較してどちらの数値が高いのかを比較してお伝えしてきました。
しかし、記事を読み進める中で「加熱式タバコのグローに変えたら禁煙できる?」「紙巻きタバコと加熱式タバコはどっちが体に悪い?」などの疑問が出てきた方も居るでしょう。
最後にグローのニコチン量・タール量に関するよくある質問に回答していくので、健康リスクに関心がある方もぜひ参考にしてみてください。
紙巻きタバコから加熱式タバコのグローに変えると禁煙できる?
紙巻きタバコから加熱式タバコのグローに変えただけでは、禁煙を完全に成功させることは難しいでしょう。
アイコスやグローといった加熱式タバコは紙巻きタバコよりもタールが少ないとはいえ、依存性のあるニコチンは含まれているので有害物質がゼロになるわけではないからです。
禁煙を目指して加熱式タバコに乗り換えるのであれば本数やペースを減らしたり、タール・ニコチンフリーの電子タバコを併用するといった方法を試してみてください。
加熱式タバコのグローでノンニコチンスティックは吸える?
残念ながら、加熱式タバコのグローに対応しているノンニコチンスティックは販売されていないことが分かりました。
タバコ葉の代わりに茶葉などで作られたノンニコチンスティックはグローでは使用できず、アイコスの各機種にのみ対応しています。
将来的に禁煙を考えている方やノンニコチンスティックに興味のある方は、アイコスの購入または乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
紙巻きタバコと加熱式タバコはどちらが体に悪い?
紙巻きタバコと加熱式タバコはどちらが体に悪いのか、結論から言うと「どちらも体に悪い」です。
前提として、銘柄によってニコチン量・タール量は異なるため一概に比較することはできません。加熱式タバコにもタールの発生が認められている以上、発がん性のリスクも存在します。
紙巻きタバコ・加熱式タバコにはそれぞれ有害物質が含まれている以上、本当に健康リスクが不安なのであれば禁煙を目指した方が良いでしょう。
グローのニコチン量とタール量は何ミリ?他の加熱式タバコと比較まとめ
この記事では加熱式タバコglo(グロー)のニコチン量・タール量が何ミリなのか、他のデバイスと比較した結果などをまとめてお伝えしてきました。
グローのニコチン量・タール量はアイコスやプルームエックスよりも多いので、紙巻きタバコのような強い吸いごたえやインパクトを重視している方に向いているでしょう。
それぞれのデバイスでニコチン量・タール量は異なりますが、有害物質が含まれている点はいずれも共通しているので、吸い過ぎに注意して適度に楽しむことをおすすめします。