増税前などに大量に買って保管していたタバコの賞味期限が切れてしまった場合でも、問題なく吸えるのでしょうか？
結論から言うと、賞味期限が切れたタバコが未開封の場合は、風味が変化している恐れはあるものの吸える可能性が高く、開封後は虫の卵が産み付けられているなどのリスクがあるためおすすめしません。
本項目では、賞味期限が切れたタバコは吸えるのか詳しく解説するとともに、各メーカー別の賞味期限の見方についてもご紹介します。
目次
賞味期限切れのタバコは吸えるのか解説
定期的に値上げが実施されているタバコですが、今後もますます値上げされることが予測されるため、安いうちに大量に購入してストックしておきたい方も多いのではないでしょうか？
しかし、タバコには食品のように賞味期限が設定されている場合があり、あまりにも大量に買ってしまうと賞味期限内に吸い切れないという事態になってしまいます。
本項目では、賞味期限切れのタバコは吸えるのかを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
未開封の場合は風味が損なわれるが吸える可能性が高い
賞味期限が切れた未開封のタバコは、風味が損なわれている可能性はあるものの吸える場合がほとんどです。
そもそも、賞味期限は消費期限とは異なり「タバコ本来の味や香りを楽しめる目安の期間」のことを指すため、未開封であれば吸っても特に問題はありません。
ただし、湿度が高すぎる場所などに長期間保管されていたタバコは内部にカビが生えている危険性もあるので、なるべく賞味期限内に吸い切るようにして、期限切れのタバコは自己責任と常識の範囲で吸いましょう。
開封後の場合は虫が卵を産んでいる可能性もあり要注意
賞味期限が切れた開封済みのタバコは吸える場合もありますが、カビが発生していたり、虫が卵を産み付けている可能性もあるため注意が必要です。
未開封のタバコと比較して、開封後のタバコは湿気の影響を受けやすいのでカビが生えやすく、保管方法によっては虫が湧く可能性もあります。
タバコメーカーも開封後のタバコは数日で吸い切ることを推奨しているため、賞味期限が切れた開封後のタバコを吸うことはリスクが高く、あまりおすすめできません。
タバコの賞味期限の目安はどのくらいなのか解説
前項ではタバコの賞味期限が切れた場合に吸えるのかを、未開封と開封後の状況別にご紹介しました。
それでは、タバコの賞味期限は具体的に一体どのくらいの期間となるのでしょうか？
本項目では、未開封と開封後のタバコの賞味期限の目安をご紹介しますので、今後大量にタバコを買おう考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
未開封のタバコの賞味期限の目安は製造日から約1年
メーカーによっても異なりますが、未開封のタバコの賞味期限の目安は「製造日から約10か月～約1年」です。
また、タバコの賞味期限の記載方法もメーカーや銘柄によって異なり、日付が書かれている場合もあれば暗号のように分かりにくい場合もあるため、保管する際は気を付けましょう。
前項でもご紹介した通り、タバコの保管方法によっては賞味期限内でもカビが発生して吸えなくなってしまう場合もあるため、直射日光や温度の変化を避けられる冷暗所での保管をおすすめします。
開封後のタバコの賞味期限の目安は数日程度
前項でもご紹介した通り、開封後のタバコの賞味期限はほぼ全てのメーカーで数日程度とされています。
空気に触れたタバコは乾燥が進み辛味が強くなるほか、メンソールのタバコは徐々にメンソールが抜けてしまい清涼感がなくなるため、なるべく早く吸い切りましょう。
また開封後のタバコは、ジップロックに入れて空気に触れないよう密封して保管すると、劣化のスピードが遅くなるためぜひ試してみてください。
タバコのパッケージに賞味期限が書いてない場合の確認方法
メーカーや銘柄によってパッケージに賞味期限が記載されているタバコと、書いてないタバコが存在します。
パッケージに賞味期限が書いてない場合は、どのような方法で賞味期限を確認すればよいのか、分からない方も多いのではないでしょうか。
本項目では、タバコのパッケージに賞味期限が書いてない場合の確認方法をご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
製造番号を指標に賞味期限を割り出すことが可能
パッケージに賞味期限が書いてないタバコは、代わりに製造番号か記載されていることが多く、製造番号から賞味期限を割り出すことが可能です。
ただし、製造番号から分かるのは製造日のみであり、賞味期限を明確に設定していないメーカーも多いですが「製造日から約10か月～約1年」が大体の賞味期限であると考えましょう。
海外メーカーのタバコは賞味期限を書いてないことが多く、記載されていない理由としては、日本のタバコユーザーと比べて海外のユーザーの方はタバコの賞味期限を気にしないためです。
紙巻きタバコの賞味期限の見方をメーカー別に解説
タバコの賞味期限はメーカーや銘柄によって記載の方法が異なることは前項でもご紹介した通りですが、中には製造番号の見方が分かりにくい銘柄も存在します。
そこで本項目では、紙巻きタバコの賞味期限の見方を各メーカー別に詳しく解説します。
自分の吸っている紙巻きタバコの賞味期限の見方を知りたい方は、ぜひ本項目を参考にしてみてください。
JT社(日本たばこ産業)の紙巻きタバコの賞味期限
1つ目に賞味期限の見方を解説する、紙巻きタバコのメーカーは「JT(日本たばこ産業)」です。
メビウスやセブンスターなどのJTの紙巻きタバコは賞味期限の見方が最も簡単で、パッケージに記載されている日付がそのまま賞味期限となっています。
JTの銘柄の賞味期限は、パッケージの底面に記載されている場合が多いため、JTの紙巻きタバコを購入した際は確認してみてください。
- 6桁の数字の左側3桁が製造日(「335」なら1月1日から335日経過した12月1日が製造日)
- 3桁の数字の右側2桁は製造年(「22」であれば2022年製造)
- 仮に「33522」と続くナンバーなら「2022年12月1日」が製造日となり、その10ヶ月～1年後が賞味期限の目安
JT社のうちアメリカンスピリットのみ賞味期限の見方が異なるので注意
JTの紙巻きタバコは基本的に底面に賞味期限が書かれていますが、例外として「アメリカンスピリット」のみ賞味期限の見方が異なります。
賞味期限の記載がないアメリカンスピリットの場合は、パッケージに書かれている英数字から製造年月日を計算して、賞味期限を推測する必要があります。
アメリカンスピリットの底面に記載されている6桁の数字のうち、左から3桁は1月1日から何日目に製造されたかを指し、右から2桁までは製造された年を表すため、組み合わせれば製造年月日を割り出すことが可能です。
PMJ社(フィップモリスジャパン)の紙巻きタバコの賞味期限
2つ目に賞味期限の見方を解説する、紙巻きタバコのメーカーは「PMJ(フィリップモリスジャパン)」です。
マールボロやパーラメントなどの、PMJの紙巻きタバコのパッケージには賞味期限の記載がないため、パッケージ底面の10桁の数字から製造年月日を割り出しましょう。
10桁の数字のうち、左から5桁目の数字は製造年で、例えば「3」なら2023年製ということになります。
また、製造年の右隣の3桁は、1月1日から何日目に製造されたかを表しているため、製造年と組み合わせると製造年月日が特定可能です。
- 左から数えて5番目の数字が製造年を表している(2なら2022年製)
- 製造年の右側3桁の数字が製造日を表しており、仮に「100」であれば「1月1日から100日経過した日(4月10日)」が製造日となる
- 仮に「2100」であれば「2022年4月10日」が製造日で、その10ヶ月～1年後が賞味期限になる
BAT社(ブリティッシュアメリカンタバコ)の紙巻きタバコの賞味期限
3つ目に賞味期限の見方を解説する、紙巻きタバコのメーカーは「BAT(ブリティッシュアメリカンタバコ)」です。
ラッキーストライクやクールでお馴染みのBATのタバコにも賞味期限の記載はないため、底面に書かれている12桁の数字から製造年月日を特定しましょう。
アルファベットの左側の数字は製造年を表しており、例えば「3」なら2023年製となります。
またアルファベットは製造月で、基本的にAは1月、Bは2月と順番に対応していますが「I(アイ)」は、数字の1と区別しにくいため使用されていません。
- 12桁の中に含まれるアルファベットが製造月を示している(下記の早見表を参照)
- アルファベットの左隣に記載されている数字は製造年(3であれば2023年製)
- 「2C」であれば「2022年3月」が製造日なので10ヶ月～1年後が賞味期限
BAT社の紙巻きタバコの製造月早見表
| A=1月 | B=2月 | C=3月 | D=4月 |
| E=5月 | F=6月 | G=7月 | H=8月 |
| J=9月 | K=10月 | L=11月 | M=12月 |
※アルファベットの「I」は数字の「1」と見間違えやすいため使用されていない
IBJ社(インペリアルブランズジャパン)の紙巻きタバコの賞味期限
4つ目に賞味期限の見方を解説する、紙巻きタバコのメーカーは「IBJ(インペリアルブランズジャパン)」です。
ゴロワーズやジダンなどの紙巻きタバコを製造・販売しているIBJの商品は、底面に記載されている6桁の英数字から製造年月日を割り出しましょう。
左端の数字は上でご紹介した他の海外メーカーと同様に製造年を表しており、右隣のアルファベットは製造月となるため「2C」と記載されている場合は、2022年3月に製造されたことになります。
- 左から1桁目の数字が製造年なので「2」であれば2022年製
- 製造年の右横のアルファベットは製造月を表す(A=1月、B=2月～)
- 2F～なら2022年6月が製造日なので、10ヶ月～1年後が賞味期限となる
加熱式タバコの賞味期限の見方をメーカー別に解説
前項では、各メーカー別の紙巻きタバコの賞味期限の見方をご紹介しましたが、アイコスやグローなどの加熱式タバコにも賞味期限は存在するのでしょうか？
結論から言うと、加熱式タバコはメーカーによって賞味期限の有無が異なり、記載方法も様々であるため、自分の吸っている銘柄の賞味期限を知りたい方は見方を覚える必要があります。
本項目では、加熱式タバコの賞味期限の見方をメーカー別に詳しく解説しますので、加熱式タバコユーザーの方はぜひチェックしてみてください。
JT社のプルームなど加熱式タバコの賞味期限
1つ目に賞味期限の見方を解説する加熱式タバコのメーカーは、プルームなどを製造・販売する「JT(日本たばこ産業)」です。
プルーム専用のタバコスティックであるメビウスやキャメルには、賞味期限・消費期限や製造年月日の記載はありません。
しかし、加熱式タバコも紙巻きタバコ同様に、長期間保管していると風味が落ちる可能性が高いため、購入したらなるべく早めに吸い切ることをおすすめします。
PMJ社のアイコスなど加熱式タバコの賞味期限
2つ目に賞味期限の見方を解説する加熱式タバコのメーカーは、アイコスなどを製造・販売する「PMJ(フィリップモリスジャパン)」です。
アイコスイルマ専用のテリア・センティアなどには、記載は無いものの「製造日から1年」という賞味期限が設定されているため、製造番号をもとに計算しましょう。
アイコス専用のタバコスティックの製造年月日は、PMJの紙巻きタバコと同じ見方で割り出せるため、上でご紹介したPMJの紙巻きタバコの賞味期限の見方をチェックしてみてください。
BAT社のグローなど加熱式タバコの賞味期限
3つ目に賞味期限の見方を解説する加熱式タバコのメーカーは、グローなどを販売する「BAT(ブリティッシュアメリカンタバコ)」です。
ネオやラッキーストライクなどのグロー専用タバコスティックは、文字列に記号が含まれていなければ製造年月日を割り出せますが、記号が含まれている商品は製造年月日を特定できません。
BATの加熱式タバコの製造番号は、中央のアルファベットが製造月を表し、アルファベットの左隣の数字が製造年を示しています。
以下にBATの加熱式タバコの製造月早見表を記載しますので、参考にしてみてください。
BAT社の加熱式タバコの製造月早見表
| A=1月 | B=2月 | C=3月 | D=4月 |
| E=5月 | F=6月 | G=7月 | H=8月 |
| J=9月 | K=10月 | L=11月 | M=12月 |
※アルファベットの「I」は数字の「1」と見間違えやすいため使用されていない
タバコの賞味期限に関するQ＆A
ここまで、紙巻きタバコと加熱式タバコそれぞれのメーカー別の賞味期限の見方をご紹介しました。
最後に本項目では、タバコの賞味期限に関する5つのQ＆Aをご紹介します。
タバコを長持ちさせる適切な保管方法や、購入時にすでに賞味期限が切れていた場合の対処法、タバコの消費期限について詳しく解説しますので、気になる方はチェックしてみてください。
- 品質を保つためのタバコの適切な保管方法は？
- 購入時に賞味期限が切れていた場合はどうすればいい？
- そもそもタバコの賞味期限とは？
- タバコに消費期限はある？
Q＆A①：品質を保つためのタバコの適切な保管方法は？
1つ目にご紹介する、タバコの賞味期限・消費期限に関するQ＆Aは「品質を保つためのタバコの適切な保管方法は？」です。
タバコの風味や香りをなるべく損なわないようにするためには、温度変化の激しい場所や乾燥を避けて保管することが重要となります。
具体的には「温度20℃前後・湿度70％～75％」の環境が理想で、湿度が70％前後の直射日光が当たらない場所に保管しておけば、味の劣化やカビを防げるでしょう。
Q＆A②：購入時に賞味期限が切れていた場合はどうすればいい？
2つ目にご紹介する、タバコの賞味期限・消費期限に関するQ＆Aは「購入時に賞味期限が切れていた場合はどうすればいい？」です。
実店舗の場合はお店によってルールが異なりますが、購入した時にタバコの賞味期限が切れていた場合は返品・交換が可能な場合が多いため、購入した店舗に問い合わせてみてください。
また、タバコを自動販売機で購入した場合には、自動販売機に記載されている「管理者・連絡先電話番号」に連絡して、返品の相談をしてみましょう。
Q＆A③：そもそもタバコの賞味期限とは？
3つ目にご紹介する、タバコの賞味期限・消費期限に関するQ＆Aは「そもそもタバコの賞味期限とは？」です。
賞味期限はJT(日本たばこ産業)のタバコにのみ明確に記載されていますが、タバコ本来のフレーバーや香りを楽しめる目安の期間として定められています。
前項でもご紹介した通り、賞味期限が過ぎたタバコでも吸える場合が多いですが、本来の味が損なわれている場合もあるため、タバコの風味を最大限に楽しみたい方は賞味期限内に吸うことをおすすめします。
Q＆A④：タバコに消費期限はある？
4つ目にご紹介する、タバコの賞味期限・消費期限に関するQ＆Aは「タバコに消費期限はある？」です。
タバコ葉は腐ることがないため、賞味期限は設定されていても消費期限はありません。
しかし、前項でもご紹介した通り、タバコの保管方法に問題があった場合などにはカビや虫が発生する危険性もあるため、消費期限が無いことと安全であることは同義ではありません。
開封後／未開封で賞味期限が切れたタバコは吸える？メーカーごとの賞味期限の見方まとめ
本記事では、未開封・開封後の賞味期限が切れたタバコが吸えるのかを解説するとともに、メーカー別の賞味期限の見方をご紹介しました。
賞味期限が切れたタバコは未開封であれば吸える可能性が高いですが、保管方法によっては風味が変わっていたり、カビや虫が発生したりと危険な場合もあるため注意が必要です。
増税によってタバコが値上がる前に大量に購入しておきたいところですが、タバコを美味しく楽しむためにも、なるべく賞味期限内に消費可能な量を購入することをおすすめします。
