タバコの話題で「シケモク」を聞いたことはあるけど、シケモクが何かは知らないという方もいるのではないでしょうか?
結論から言うと、シケモクとは「湿気ったタバコ」の略称ですが、複数の意味があり、吸い殻自体をシケモクと呼ぶ場合もあれば、吸い殻をほぐして作ったタバコをシケモクと呼ぶ場合もあります。
本記事ではシケモクの意味、シケモクが体に悪い理由、シケモクがうまい・まずいと感じる理由、シケモクの作り方と吸い方を解説していくので、是非参考にしてみてください。
目次
タバコの「シケモク」とはどんな意味?言葉の由来を解説
シケモクとは一般的に、吸い終わり湿気ったタバコのことを指しますが、一言でシケモクと言っても様々な意味を持っています。
結論から言うと、シケモクとは「湿気ったタバコ」以外にも「吸い殻をほぐして巻き直したタバコ」や「長さの残っている吸い殻」など複数の意味で使われています。
- 湿気ったタバコ
- 吸い殻をほぐして巻き直したタバコ
- 長さの残っている吸い殻
まずは、シケモクの言葉の由来を解説し、シケモクが持っている複数の意味も詳しく解説していくので是非ご覧ください。
シケモクとは「湿気ったタバコ」という意味
前述の通りシケモクとは「湿気ったタバコ」という意味であり、一度吸い終り湿気ってしまったタバコの吸い殻ですが、語源の由来はタバコの隠語から来ています。
シケモクの語源の由来は、タバコの隠語である「シケ」と「モク」を合わせたものです。「シケ」は湿気っている・シケている(貧乏くさい)という意味で「モク」は煙がモクモクしている・タバコの煙が雲に見えるといった意味を持っています。
また、シケモク誕生のきっかけは、第二次世界大戦後の物資不足です。現在と違いタバコは誰もが買える物ではなかったため、道端に落ちているタバコの吸い殻を拾い集め始めたことからシケモクという言葉は生まれました。
吸い殻をほぐして再利用したタバコもシケモクという
シケモクとは湿気ったタバコのことを意味していますが、吸殻をほぐして再利用したタバコもシケモクと言います。
一度吸い終わったタバコでも、長く残った吸い殻の中には未使用のタバコ葉が残っているため、解体してタバコ葉を取り出すことができます。
タバコの吸い殻を解体してタバコ葉を取り出し、ペーパーや新聞紙で巻き直すことでシケモクが作成可能です。
「長さの残っている吸い殻」をシケモクと呼ぶ場合もある
喫煙開始からすぐにタバコの火が消されたことで長さの残っているタバコの吸い殻のことも、シケモクと呼びます。
喫煙開始からすぐに火を消されたシケモクは未使用のタバコ葉が多いです。先端の焦げた部分を取り除けば再度喫煙することができ、分解すればタバコ葉を多く取り出せるため、シケモクの中でもより重宝されるシケモクとなります。
一部の喫煙者は、1本のタバコを2回に分けて吸うために、あえて長い吸殻を残すことでシケモクを楽しむ場合もあります。
シケモクが体に悪いと言われる理由2つを解説
シケモクの特徴は吸い殻からタバコ葉を取り出し再利用することで、タバコを何度も楽しめる点です。しかし、シケモクが体に悪いか心配な方もいると思います。
結論から言うと、シケモクが体に悪いと言われている理由は、以下の2つが考えられます。
- ニコチンやタールなどの濃度が高い
- 「吸い殻」なので衛生面が悪い
シケモクのニコチンやタールの濃度が高いことでどのような影響があるのか、吸い殻を吸うことでなぜ衛生面が悪くなるのかを解説していくので是非目を通してみてください。
体に悪い理由①:ニコチンやタールなどの濃度が高い
シケモクが体に悪い理由の1つ目は、ニコチンやタールなどの濃度が高いからです。
シケモクには、初回の喫煙時に気化したニコチン・タールが未使用のタバコ葉にも付着しているため、ニコチン・タールの濃度が高くなっています。
また、既に焦げたタバコ葉は酸化しており、タバコ葉に含まれる有害物質の濃度が高くなっているため、タバコに慣れていてもシケモクを吸うと「気持ち悪い」と感じるかもしれません。
体に悪い理由②:「吸い殻」なので衛生面が悪い
シケモクが体に悪い理由の2つ目は「吸い殻」なので衛生面が悪いからです。
他人が吸ったタバコの吸い殻をもう1度再点火して吸う場合は、フィルターに付着した菌が口内炎などの傷口を通して体内に侵入し、感染症にかかるリスクがあります。
他人のタバコの吸い殻を吸う場合は、感染症や衛生面での危険性があるため、タバコ葉を取り出し紙を巻き直すなどして吸い方に気をつける必要があるでしょう。
シケモクをうまいと感じる理由3つを解説
シケモクは1度吸ったタバコを再利用したものであるため、体に悪いとも言われていますが「シケモクはうまい」とも言われており、味について気になっている方も少なくないでしょう。
結論から言うと、シケモクはニコチン・タールの濃度が高くなることで最初よりも吸いごたえが増し、シケモク特有の苦味・辛味がうまいと感じられます。
- ニコチン・タールが濃くなっているから
- 銘柄の混ぜる比率が良かったから
- タバコを長い時間我慢していたから
ここからは、シケモクをうまいと感じるより詳しい理由を3つ解説していくので是非参考にしてみてください。
うまい理由①:ニコチン・タールが濃くなっているから
シケモクをうまいと感じる理由の1つ目はニコチン・タールの濃度が濃くなっているからです。
シケモクは、最初に吸った時のニコチン・タールが残ったタバコ葉に移動することで、通常のタバコよりも苦味や酸味が強くなるので、吸いごたえが向上しうまいと感じます。
普段吸っているタバコが物足りなくなり、いつもと違う味わいを感じたい方は、シケモクを試してみるといいかもしれません。
うまい理由②:銘柄の混ぜる比率が良かったから
シケモクをうまいと感じる理由の2つ目は銘柄の混ぜる比率が良かったからです。
それぞれ違う銘柄のタバコ葉を混ぜ合わせた結果、丁度いい比率で自分好みに混ぜ合わさっており美味しいと感じられます。
自身の好きな銘柄のタバコ葉を自由に組み合わせて、より自分好みのシケモクを探してみることもおすすめです。
うまい理由③:タバコを長い時間我慢していたから
シケモクをうまいと感じる理由の3つ目はタバコを長い時間我慢していたからです。
タバコをよく吸う方であれば、タバコを吸えていない時間が長引けば長引くほど、我慢した後に吸うタバコはおいしいものです。
本数の節約のためにシケモクを吸っている方であれば、喫煙の間隔が長くなり、タバコをやっと吸える感動で美味しいと感じる場合があります。
シケモクをまずいと感じる理由2つを解説
先にシケモクがうまいと感じられる理由を解説しましたが、シケモクをまずいと感じている方もいます。
結論から言うと、シケモク特有の味の変化や焦げ臭さの強い香りが苦手なためまずく感じる方が多いようです。
- 旨味が薄く焦げ臭さが強いから
- タールが酸化してしまっているから
続いては、シケモクがまずいと感じる理由2つを詳しく解説するので、是非参考にしてみてください。
まずい理由①:旨味が薄く焦げ臭さが強いから
シケモクをまずいと感じる理由の1つ目は旨味が薄く焦げ臭さが強いからです。
シケモクは最初の喫煙時にタバコ葉が燃焼することでタバコの旨味成分がほとんど消えてしまいます。また、シケモクは既に焦げた状態のタバコ葉に再点火するため、焦げ臭さが強いと言えます。
タバコ葉の旨味がなく、焦げ臭さが強まった味わいなので、ほとんどの喫煙者がシケモクをまずいと感じるでしょう。
まずい理由②:タールが酸化してしまっているから
シケモクをまずいと感じる理由の2つ目はタールが酸化してしまっているからです。
喫煙時に燃焼して気化したタールは、空気中の酸素に触れることで酸化し、時間が経って個体となることで残ったタバコ葉に付着します。
酸化したタールは味が大きく変わってしまうため、本来の味が好きな方にはシケモクがまずく感じられます。
シケモクの作り方・吸い方を5ステップでご紹介
ここまではシケモクの意味や味などを解説してきましたが、シケモクの作り方・吸い方の流れをイメージできていない方もいると思います。
結論から言うと、シケモクの作り方・吸い方は簡単で以下の5ステップで完了します。
- 集めたシケモクを分解して焦げていないタバコ葉を分ける
- 1辺が10cmの四角い紙にタバコ葉を敷き詰める
- タバコ葉を紙できつく巻く
- 爪楊枝を使いタバコ葉を詰める
- シケモクに火をつけて吸う
タバコの吸い殻、新聞紙、10cm四方の紙、爪楊枝などの、身の回りにあるものでシケモクは作成可能なので、是非本項を参考にしてみてください。
ステップ①:集めたシケモクを分解して焦げていないタバコ葉を分ける
まずは、集めたタバコの吸い殻を分解する場所を確保するために、新聞紙を広げます。新聞紙がない場合は吸い殻を分解して広げられる大きさの紙があれば大丈夫です。
タバコの吸い殻を分解する際は、以下のように再利用に必要な焦げていないタバコ葉とそれ以外のパーツに分けます。集めたタバコ葉は散らばらないように注意しましょう。
必要なパーツ | 不要なパーツ |
---|---|
焦げていないタバコ葉 | ・紙の部分 ・フィルター部分 ・焦げたタバコ葉 |
吸い殻を分解してタバコ葉を集める時は、焦げたタバコ葉は燃えにくく酸化していて体に悪いので、できるだけ焦げていないタバコ葉に混ぜないようにしてください。
ステップ②:1辺が10cmの四角い紙にタバコ葉を敷き詰める
焦げていないタバコ葉を集め終わったら、タバコ葉の巻紙として10cm四方の紙を用意しましょう。
巻紙には市販の手巻きタバコ用のペーパーが最適ですが、新聞紙などの身近にある薄い紙でも問題ありません。
また、タバコ葉を敷き詰める際は、紙の両端を1cm程度残しておくと、タバコが巻きやすいのでおすすめです。
ステップ③:タバコ葉を紙できつく巻く
巻紙にタバコ葉を敷き詰めたら、タバコ葉が巻紙からこぼれないように丁寧にきつく巻き上げていきます。
タバコ葉を巻き上げていく際には手巻きタバコ用のローラーがあれば綺麗に巻くことができるので、自分の手で巻くのが苦手だと思った方にはおすすめです。
タバコ葉を巻き上げた後は吸い口としてフィルターを挿し込みます。フィルターがないとタバコ葉を詰めにくく上手に吸うことができないので、市販のフィルターを購入するか名刺などの厚紙を丸めて作っておきましょう。
ステップ④:爪楊枝を使いタバコ葉を詰める
巻紙でタバコ葉を巻き上げたら、巻紙の中のタバコ葉をさらに詰めてしっかりと固定させます。
巻いただけではタバコ葉同士に隙間ができているので、吸い口部分を下にして机などにトントンと落とすことでタバコ葉を詰めていきましょう。
タバコ葉をさらに詰めたい場合は爪楊枝を使って入念に押し込みます。しっかりと詰めることができたらタバコの吸い殻を使ったシケモクの作成は完了です。
ステップ⑤:シケモクに火をつけて吸う
最後にステップ⑤として、ステップ①~④で作成したシケモクに火つけて吸ってみましょう。
シケモクは通常のタバコよりもニコチン・タール量が多いため、シケモクを吸う場合はなるべくゆっくりと吸うことを心掛けてください。
普段吸っているタバコと同じ感覚で喫煙すると、いつもよりもニコチン・タール量を多く摂取してしまうことになり、ヤニクラしてしまい気持ち悪いと感じる可能性があります。
【注意】シケモクが熱くて持てない場合は爪楊枝を刺して吸う
タバコの吸い殻で作成したシケモクを吸う方の中には、限界まで味や香りを味わいたい方もいると思います。
フィルター部分に火が近づき、熱くて手で持てないと感じた方は、爪楊枝をフィルター部分に垂直に刺し、持ち手として使用してみてください。爪楊枝をフィルターに刺すことで、熱を直接手に感じずに済みます。
爪楊枝を使った吸い方はタバコをギリギリまで吸いたい方にはおすすめの方法ですが、フィルターに火がつくと焦げ臭さでむせることもあるので注意が必要です。
タバコの「シケモク」の意味や体に悪い理由・作り方などを解説まとめ
この記事では「シケモク」の意味や体に悪い理由、シケモクの作り方・吸い方などを解説してきました。
シケモクは複数の意味を持っている言葉で、湿気ったタバコだけでなく、吸い殻を再利用し作成した手巻きタバコや、長さの残っているタバコなどを指す場合もあります。
シケモクは特有の吸いごたえや苦み・酸味によって、通常のタバコよりも美味しいと感じる場合があります。しかし、シケモクには衛生面の問題など体に悪い面もあるので、シケモクを吸う時は自己責任で試しましょう。