電子タバコ・加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙は法律で禁止されているのか、気になる電子タバコ・加熱式タバコユーザーは多いのではないでしょうか?
結論から言うと、電子タバコ・加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙は法律では禁止されていないものの、条例で禁止したり喫煙所の使用を促したりする自治体もあります。
本記事では、電子タバコ・加熱式タバコの受動喫煙に関する法律についても解説していくので、是非目を通してみてください。
目次
電子タバコの歩きタバコや路上喫煙は法律で禁止されていない
2023年現在、日本国内において電子タバコの歩きタバコや路上喫煙を禁止する法律はありませんが、各自治体で定めている条例によっては電子タバコの歩きタバコや路上喫煙を禁止している場合があるようです。
本項目では、電子タバコの歩きタバコや路上喫煙に対する規制の現状と、電子タバコを喫煙するときのマナーを解説していきます。
電子タバコの歩きタバコや路上喫煙のマナーを知りたい電子タバコユーザーの方は、是非目を通してみてください。
電子タバコの路上喫煙は禁止されていない
2023年現在、電子タバコの歩きタバコや路上喫煙を禁止する条例を定めている自治体は少ないと言えます。
なぜなら、各自治体が歩きタバコや路上喫煙を規制する基準は大きく「有害物質が含まれているか」「周囲に火傷などの被害を与えないか」の2つとなり、電子タバコにはニコチンやタールと言った有害物質は含まれておらず、火を付ける紙巻きタバコと違い、周囲の人間を火傷させてしまう恐れもありません。
よって、受動喫煙による健康への影響や火傷などの心配がないことから電子タバコの歩きタバコや路上喫煙は条例によって禁止されていないようです。
電子タバコの路上喫煙を禁止している自治体もある
電子タバコの歩きタバコや路上喫煙を禁止していない自治体は多いですが、電子タバコを使用する際はマナーを守ってほしいと求める自治体もあります。
例えば川越市では電子タバコの歩きタバコや路上喫煙を第三者から見ると規制対象である紙巻きタバコや加熱式タバコと区別がつきにくいとし、以下のように電子タバコはを吸う時は喫煙所を利用するように推奨しています。
電子たばこについては、本市条例の規制対象とはなっておりませんが、規制対象の喫煙行為と電子たばこを楽しむ行為が第三者からみると区別が付きづらく誤解されるおそれがありますので、できる限り市が指定した喫煙場所をご利用ください。出典:川越市ホームページ
電子タバコの歩きタバコや路上喫煙は禁止されていないものの、自治体によっては喫煙所の使用を勧めているので各自治体の指示に従って電子タバコを吸うのが無難と言えるでしょう。
電子タバコは喫煙所関係なくどこでも吸える
先にも述べた通り電子タバコにはニコチンやタールといった有害物質は含まれておらず、受動喫煙による健康への影響もありません。
よって、受動喫煙に関する法律である改正後の健康増進法の対象外であり、自治体の条例でも禁止されていない以上、電子タバコはどこで吸っても良いということになります。
しかし体に害がないとは言っても、電子タバコは煙が多く、匂いの強いフレーバーもあるため、周囲の方の迷惑となる可能性があるのも事実です。
周囲とのトラブルを避けるためにも、自治体からの勧めがあるかないかに関わらず喫煙所で吸うようにし、電子タバコの歩きタバコや路上喫煙は避ける方がよいと言えるでしょう。
加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙は各自治体の条例で禁止されている
続いては加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙に関する法律を解説していきます。結論から言うと、加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙は法律では禁止されていませんが、条例で禁止している自治体は多くあるようです。
本項目では、加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙に科される罰金に触れつつ、今後加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙に対する規制が進むかもしれないことを解説していきます。
加熱式タバコユーザーの皆さんは加熱式タバコでの喫煙を安心して楽しむためにも、是非参考にしてみてください。
加熱式タバコの路上喫煙は罰金が科される
加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙も紙巻きタバコ同様に罰則を科せられることがあり、多くの自治体では加熱式タバコを自治体の定める路上喫煙可能区域以外で吸ってしまうと、罰金の対象となります。
品川区では加熱式タバコの有害性が明らかであるとし、以下のように加熱式タバコの歩きタバコや喫煙所以外での路上喫煙を禁止しています。
屋外での加熱式たばこの喫煙については、上記にも記載したとおり、加熱式たばこも有害物質が含まれることは明らかなため、受動喫煙させないよう、喫煙所など決められた場所で喫煙してください。品川区では、「歩行喫煙および吸い殻・空き缶等の投げ捨て防止に関する条例」があり、決められた場所以外で喫煙した場合、罰則が科せられます。出典:品川区ホームページ
自治体によっては指導員も巡回しているようなので、加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙を禁止している都道府県や市町村内では必ず喫煙所で吸うようにしましょう。
加熱式タバコの路上喫煙を禁止していない自治体もある
北九州市や神戸市では加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙が禁止されていません。
理由は健康被害の有無ではなく、火を使わず火傷の被害や灰を落とすことがないからです。
ただ、神戸市では加熱式タバコの路上喫煙を禁止していないものの、加熱式タバコを吸う時は以下のように定めています。
「加熱式たばこ」(※1)は、外側が熱くなく、火傷の恐れがないことから、禁止地区内では過料処分の対象外となります。
なお、加熱式たばこの喫煙は、通常の喫煙行為とまぎらわしいため、喫煙所など決められた場所で喫煙していただきますようご協力をお願いします。
また、火をつけない電子たばこ(※2)も過料の対象外ですが、加熱式たばこと同様、喫煙所など決められた場所で吸っていただきますようご協力をお願いします。出典:神戸市ホームページ
ただ、神戸市のように明確に喫煙所の指定がない場合でも加熱式タバコは火を使わずとも煙が出ることに変わりはないので、トラブル回避のためにも喫煙所で吸った方が良いでしょう。
北九州市と神戸市の実例を見て分かるように、各自治体によってタバコの種類で喫煙所を定めているかどうかは異なります。お住いの自治体もしくは訪れた地域のルールに則り、喫煙を心がけてください。
加熱式タバコの路上喫煙禁止は今後も加速する可能性がある
法律によって禁止されていない加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙は自治体が定める条例によって対応が分かれています。紙巻きタバコに比べて加熱式タバコは新しい製品となるため、加熱式タバコの受動喫煙における健康被害が明確になっていないからです。
また、加熱式タバコは火傷の恐れがないという理由から禁止していない自治体もあるため、加熱式タバコを健康被害の面でも規制するとなった場合は行政機関の調査結果や法律の制定を待たず、加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙を禁止する条例が定められる可能性もあります。
どちらにせよ、加熱式タバコの健康被害は行政機関などでも調査が進められているため、調査結果によっては自治体の対応も変わってくるかもしれません。
電子タバコと加熱式タバコの違いについて解説!
電子タバコ・加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙を禁止するかどうかは各自治体によって判断が分かれることが分かりましたが、電子タバコと加熱式タバコの規制の差はどこから来るのでしょうか?
結論からお伝えすると、電子タバコはニコチンやタールを含んでいないが、加熱式タバコはニコチンを含んでいるため、電子タバコの歩きタバコや路上喫煙は規制されることが少なく、加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙は規制されることが多い傾向にあるようです。
本項目では、電子タバコや加熱式タバコの有害性の有無に触れつつ、電子タバコと加熱式タバコの受動喫煙対策についても詳しく解説していきます。
電子タバコは有害物質を含まないから路上喫煙が禁止されていない
電子タバコはタバコ葉を使用していないため、煙にはニコチンやタールのような有害物質は入っておらず、使用者や周囲の人に健康被害を与えないとされています。よって、電子タバコの歩きタバコや路上喫煙に対して罰則を伴う規制はされていません。
ただし、第三者から見ると電子タバコを吸っている場合でも紙巻きタバコや加熱式タバコと区別がつかないため、自治体によっては電子タバコを喫煙所で使用してほしいとホームページに記載している場合もあります。
強い匂いもあり気分が悪くなる人もいるため、無害であるからと言って個人で勝手に判断するのではなく、お住まいの地域や旅行先の自治体の判断に従って電子タバコを利用しましょう。
加熱式タバコは有害物質を含むから路上喫煙が禁止されている
加熱式タバコは紙巻きタバコに比べてニコチンが少なくはありますが、有害であることは明らかのため、加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙を条例で禁止している自治体も多いです。
先にも述べた通り、加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙を禁止していない自治体は火の有無を理由としている傾向にあり、有害物質の有無で判断するようになれば加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙を禁止する自治体も新しく現れるでしょう。
よって、加熱式タバコを使用する際は紙巻きタバコと同じようにマナーを守る必要があると言えます。
電子タバコと加熱式タバコの受動喫煙に関する定義について
健康増進法が改正されて以降、望まない受動喫煙の対策が国を挙げて進められ、加熱式タバコであっても法律上、屋内では原則使用不可となっていますが、加熱式タバコは発売間もないこともあり、加熱式タバコの受動喫煙が与える将来の健康への影響を予測する事は難しいと考えられます。
加熱式タバコに対して、電子タバコは「タバコ類似品」に分類されるため健康増進法の対象外となっています。しかし、電子タバコに有害性が認められないため受動喫煙の健康への影響もないと思えても、煙の匂いで気持ちが悪くなる人もいるため、電子タバコを吸うときは周囲への配慮が必要です。
電子タバコと加熱式タバコそれぞれに有害性の有無はありますが、電子タバコであろうと加熱式タバコであろうと、紙巻きタバコと同じようにマナーを守って喫煙することが大切だと言えるでしょう。
電子タバコと加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙に関する法律まとめ
今回は電子タバコと加熱式タバコそれぞれの歩きタバコや路上喫煙に関する法律を解説してきました。
歩きタバコや路上喫煙は法律では規制されていないものの、自治体によっては条例で禁止しているようです。ただし、条例の有無関わらず電子タバコ・加熱式タバコを利用する場合は喫煙所を利用するとトラブルを避けることができるでしょう。
受動喫煙対策が進む世の中で電子タバコや加熱式タバコの歩きタバコや路上喫煙が気になった方は、是非お住いの地域の条例も調べてみてください。